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ギャラリー詳細

「画像からくり」 第6回 フィルムが組み込まれたおもちゃ:ムービービューアー 桑山哲郎 氏

 

Fig.1「バンダイカセットムービーミニクル」の外観とカセット

 エンドレスフィルムは映写フィルムの両端をつなぎ合わせ,ループとしたもので,同じ動画を繰り返し上演するために用いられる.映画の発明当時,実写あるいはアニメのフィルムは長さが短く,エンドレスフィルムとすることで繰り返し映写し,何回か映写を繰り返した後に別なフィルムを上演するといったことが行われていた.
 子供向けのおもちゃには,エンドレスフィルムはたびたび登場する.Fig. 1 は,1995 年頃発売されていた「バンダイカセットムービー ミニクル」である.家庭用ビデオカメラを模した外観で,ムービーフィルムのビューアーと,ビデオカメラのおもちゃの2通りの遊び方ができる設計となっている.スーパー8・シングル8 と同一の寸法のエンドレスフィルムが,透明なカセットに組み込まれている.写真は「超力戦隊オーレンジャー」【1995 テレビ朝日 東映】のカセットで,小さくタイトル名が見える.
 カセットを本体にセットし“PLAY”のボタンを押すと,モーター駆動の掻き落とし爪でフィルムがコマ送りされ,動画が観賞できる仕掛けになっている.8 ミリフィルムのバックライト照明として,本体左側面から入射する光を用いる設計であるが,印刷されたタイトルの反射光を用いることになるのは,光学設計としては奇妙な印象を受ける.けれども実用上は問題を生じていない.またアイピースを覗き動画を観賞するわけであるが,その近くに設置されたレバーでは,視度調節の他に,接眼レンズを光路外に動かす操作も行えるようになっている.ビデオカメラのおもちゃとして遊ぶときには,接眼レンズを外した素通しの光学系とし,カセットは取り外す.なお,フレームの上下位置調整のレバーも備えている.1995 年の発売当時,何十ものタイトルの交換用カセットが揃っていたようで,現在でも売買の対象となっている.
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著者:桑山哲郎

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