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ギャラリー詳細

「画像からくり」第7回 将門眼鏡(まさかど めがね),タコタコ眼鏡(たこたこめがね)あるいはドラゴンフライ 桑山哲郎 氏

 

Fig.1各種のドラゴンフライ

 万華鏡は,平面鏡の反射を用いて物体の像を多重像とする光学機器であるが,鏡をプリズムに替え,光の屈折を利用して多重像を作り出す光学おもちゃがある.その典型的な構成では,プリズム板の中央は正六角形の平行平板で,各辺の外側が斜面のプリズムになっている.目から適当な距離を離して物体を見ると,物体は7つの像に数を増して見える.平将門(たいらのまさかど)が,影武者を使いその姿を7人に増やして敵を惑わせたという逸話から,「将門眼鏡(まさかど めがね)」と呼ばれる.
 昔から現代まで,いろいろな面数や分割配置のプリズム板が製造されており,その呼び名も「タコタコ眼鏡(めがね)」「八角眼鏡(はっかくめがね)」あるいは英語より「ドラゴンフライ」などいろいろである.「タコタコ眼鏡」は,タコの被り物(かぶりもの)をした大道芸人の踊りや,タコの操り人形(あやつりにんぎょう)をこのプリズム板を通して見せたことから発した呼び名で,江戸時代から,昭和に入り戦前までこのような商売に用いられたという記録がある.一方,「ドラゴンフライ」はトンボの目の複眼との類似から,英単語“Dragonfly”をそのままカタカナ表記したものであるが,現在販売されている現場ではこの表記が多いようである.
 いろいろな構造のドラゴンフライが商品としては存在するが,コレクションのごく一部を Fig. 1 に示す.左からの3つは,アイピース部に対してプリズム板部が回転する構造になっていて,放射線状や直線状にプリズム面の分割が行われている.また右端は木製で,キノコの形をしている.
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著者:桑山哲郎

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