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ギャラリー詳細

写真のある美術館・博物館・資料館-5 箱根写真美術館

 

箱根写真美術館

館と写真のつながり

当館のルーツともいえる写真家・山田應水(やまだ おうすい)は,明治 13 年岐阜県に生まれ,上京して写真技術を身に付け,神田神保町に風景写真撮影を主とする風光社を設立しました.鉄道省や国際観光局,各県観光課等からの依頼を受けて全国各地を撮影,山岳写真展覧会,観光写真展覧会等に数多く出品し,案内図書や観光パンフレット等に掲載されました.昭和 11 年には「岡田紅陽・山田應水国立公園写真集(国立公園協会発行)」が出版される等,風景写真家として活躍しました.
晩年,箱根の観光写真に従事することになった應水は,富士山や山野草,芦ノ湖などの美しい風景を撮り続けたいと箱根に移住し,昭和 35 年強羅に居を構えました.

二代目・遠藤貫一(えんどう かんいち)は宮城県の営業写真館にて修行,技術を習得したのち,上京して神田神保町「日の出写真館」につとめました.そこで應水の娘恭子と出会い結婚,應水と共に箱根へ移り,営業写真を営みながら,應水の撮影助手もつとめました.当時の現像機類および代々使用してきた写真機材などが当館に収蔵されています.

三代目・遠藤桂(えんどう かつら)は箱根で生まれ,東京写真短期大学を卒業後,広告写真家トシ・ワカバヤシ氏へ師事,写真家の道へすすみました.広告写真家として数々の撮影プロジェクトに参加するほか,富士山作品シリーズをはじめ国内外で発表,現在も制作を続けています.
以上のように写真と箱根に密接な関わりを持つ山田・遠藤家に代々受継がれてきた應水作品,乾板写真,機材,写真に関わる資料ほか,遠藤桂が生み出す作品がコレクションの基礎となり,これらを残し後世に伝えていくことの必要性を感じたことから,ゆかりの地・強羅に当館を設立し,保存展示活動を行っています.
著者:箱根写真美術館副館長・学芸員 遠藤詠子

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