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ギャラリー詳細

写真のある美術館・博物館・資料館-8 入江泰吉記念奈良市写真美術館

 

写真美術館外観

■館の紹介
奈良市写真美術館は,1992年4 月に西日本最初の公立の写真専門美術館として開館しました.東大寺・春日大社の南に位置し,春日山・高円山の山麓にあたります.古代,万葉びとがこの界隈を逍遥したところであり,近代では文豪・志賀直哉が高畑に居を構えたところとして知られています.美術館は,奈良時代の十二神将像で有名な新薬師寺旧境内にあり,東側に国宝の本堂があるなど,歴史的情緒を感じられるところに建っています.
設立の発端は,約半世紀にわたり奈良大和路の風物を撮り続けた奈良市出身の写真家・入江泰吉 が,生前,自身の作品と著作権を奈良市に寄贈したことに始まります.これを受けて奈良市が,市民や奈良を訪れる方々に入江作品をはじめ多様な写真作品を鑑賞していただこうと,開設しました.
入江作品を基調としながら,歴史や自然,奈良にかかわり深いシルクロードや仏教美術に関す作品,奈良の写真史関連作品などを中心に展示展開しています.さらに奈良の写真史などの調査研究,写真講座,写真の撮りかたのワンポイントアドバイスやフラワーアーティストによる花の展示,ミュージアムコンサートなどにも力を入れています.写真文化・芸術の発信拠点として,または写真作品を通じて市民や奈良を訪れる人々に,古都奈良が醸し出す歴史と文化の真髄に触れていただけるよう努めています.
(2007 年4月「奈良市写真美術館」から「入江泰吉記念奈良市写真美術館」に館名変更)
■館と写真のつながり
写真美術館は,入江泰吉の全作品(フィルム約8 万点以上)を所蔵しています.その多くはフィルムで,4×5 判,ブローニー判,35ミリ判のモノクロとカラーフィルムからなっています(一部,ガラス乾板有り).生前に寄贈されたプリント200点から展示をスタートしました.その後,展示毎にプリントを制作,2011年8月現在で3,037点にのぼります.今なお入江作品の保存・整理作業を行いつつ,展示公開しています.
その他,古美術写真の先駆けである工藤利三郎(2008 年,工藤のガラス原板1,025点が国登録有形文化財に登録)や津田洋甫の「四季百樹の詩」シリーズの作品100 点を所蔵しています.
著者:入江泰吉記念奈良市写真美術館・学芸員 説田 晃大

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