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ギャラリー詳細

写真のある美術館・博物館・資料館-13 日本大学芸術学部 芸術資料館

 

芸術資料館展示室・海外写真家作品による「海の写真展」2009年

■ 館と写真のつながり

芸術資料館の多様な収蔵資料の中核をなしているのが写真のオリジナルプリントコレクションです.このコレクションは芸術学部写真学科により約40年前にその収集が始められたものです.
写真学科では1939(昭和14)年の創設以来,機会あるごとに教育・研究用の資料収集に努めて参りました.そして1972(昭和47)年,学科内に「オリジナルプリント収集委員会」を設け,散逸の恐れのある貴重な写真作品や歴史的な写真資料の収集に積極的に取り組むこととなりました.この活動の基には,オリジナル作品の必要性を芸術教育の原点の一つとして捉えていた故金丸重嶺教授や,歴史的な写真資料収集の必要性を長く呼びかけた故渡辺義雄教授ら諸先達の思想がありました.当時国内では,写真のオリジナル作品,いわゆるオリジナルプリントの収集の動きは見られませんでしたが,他の機関に先駆けて本格的に収集を開始したものです.
以来,写真の専門的な教育に活用するため,また写真史研究,写真作家作品研究等に利するため,19世紀から現代まで写真史上の価値ある作品や資料を幅広い視点から収集しています.収集開始から約40年を経て,収集されたオリジナルプリントの数は3,500点を超え,歴史的な写真資料も2,000点以上に上っています.コレクションとしては比較的小規模のものといえますが,早くから収集を開始したことにより,海外の作品だけでなく,とくに幕末明治期の日本の初期写真史における作品資料や,戦前の芸術写真の時代の希少な作品など,他館にはない貴重な資料が多く含まれていることが,このコレクションの特徴となっています.
収集作品の増加とともに,長期にわたる保存に適応すべく収蔵室の環境整備も逐次進めてまいりましたが,現在のコレクションは,2007年(平成19年)に完成した東棟内に設けられた,専用の温湿度管理された収蔵庫に保存しています.写真のオリジナルプリントの公開は,旧校舎の図書館ギャラリー時代から定期化され,前述のように1994(平成6)年からは「芸術資料館」の企画展として年2回程度の展示をおこなっています.
著者:日本大学芸術学部写真学科教授 高橋則英

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