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ギャラリー詳細

「画像からくり」第15回 DVDを使用した分光器の組立キット 桑山哲郎 氏

 

Fig.1 分光器の組立キット(DVD-Rが付属している)

 分光器は,科学の研究に対して大きな貢献をしたが,現在も多方面で用いられ新たな研究対象となっている.また分光器が作り出す分光スペクトルを記録する上で,写真乾板が極めて有用であることは,学会員の皆さんが良くご存知のことと思われる.一方科学教育の現場では,簡単に手作りできる分光器がたびたび取り上げられている.自作法のテキストや組立キットはいくつも見つけることができる,そのほとんどが,CDを回折格子として用いているが,分光器の性能(波長分離能力)としてはトラックピッチの狭いDVDを用いる方が優れている.今回は良く出来た組立キットをご紹介する.
 科学博物館のミュージアムショップには,その館でしか手に入れることができない教材が並んでいることがあり,隅々まで見回ることにしている.Fig.1は2006年頃に東京・上野の国立科学博物館のミュージアムショップで購入した教材である.B4判の厚紙1 枚とDVD-R 1枚のセットで,税込 315円という低価格なので2セット一度に購入した.「分光器」といっても,内面を黒く塗った直方体の箱とDVDの組合せで部品点数はたったの2 点である.厚紙は,良く切れるカッターで加工されていて,ハサミを使わず手だけで台紙から部品を取外すことができる.
 組立を終えてしまうと,外見は箱からDVDが飛び出しているだけで説明にならないので,以下では,図と組立途中の写真を用いて説明する.なおこの組立キットの名称は「DVD分光器」であるが,著作権表示「(c)2004国立科学博物館」が印刷されている.関連の情報を調べてみたところ,この教材の名称は2008年に登録された特許 第412635号「DVD分光器及び分光方法」(発明者:若林文高)と合致していることが分かった.ネットで検索すると,DVDを使用する分光器は若林氏によるものだけの様である.
著者:桑山哲郎 氏

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