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ギャラリー詳細

「画像からくり」第27回 上下絵(さかさ絵)の世界

 

Fig.6二眼カメラの使用状態

 私自身の体験に限っては,カメラが好きなことと上下絵が好きなことには明らかな相関がある.写真に興味を持ち始めたころ,6x9判 のカメラにピントグラスを付け,ピント合わせと構図決定の練習をした.上下左右が反転すると,目の前の風景との対応はつきにくくはなるが,目の前に存在するのに別世界が開けるような感覚も持ったものである.ところが,ファインダーの像が,上下左右反転しているカメラはたびたび発売されている.Fig.6は「二眼カメラ」の初期の代表的な機種である.1862年の発案とされているが,1872年にイギリスのマリオン社から「レポーター・カメラ」という名前で発売されている.ガラス乾板を使用するカメラで,ファインダー用には撮影レンズと同じ焦点距離のレンズを用い,ピント調節と構図決定をピントグラス上の像を用いて行う.この「yyy」カメラは,ファインダーの光路に45度 に折り曲げミラーを配置した,二眼レフレックスカメラに先立って商品として発売されたが,ずっと時代を下っても,二眼カメラはごく少数であるが商品として 発売続けている.カメラの歴史上は,取り上げられることが少ない二眼カメラであるが,今回の「画像からくり」の締めとしてご紹介する. 
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参考文献
1)伊藤文人,絵と文, “ さかさ絵本「まさかさかさま 虹の巻」”, サンマーク出版, (2012).
2)グスターブ・ファビーク:著,坂根厳夫:訳,“さかさまマンガ「少女ラブキンズとマファルー老人の冒険」”TBS出版会(1987).
3)稲垣進一:編著,福田繁雄:監修,“江戸の遊び絵”,東京書籍(1987).
著者:桑山哲郎 氏

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