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ギャラリー詳細

画像からくり第34回 おもちゃと絵本における画像の暗号化技術

 

Fig1_玩具菓子「ドラゴンボール スカウター」

Fig.1 をご覧いただきたい.これはガムで,大型の付録が付いている食品であると説明すると,戸惑う方も多いだろう.販売されている場所は,お菓子売り場である.このような「玩具菓子」あるいは「食玩」も呼ばれる商品群について論じ始まるときりがないので,ご興味をお持ちの方は売り場に足を運ぶことをお勧めする.さて,幼稚園児の年代向けに良く用いられる「暗号化」では,赤色の光学フィルターを用いる例が大変多い.「幼稚園®」や「たのしい幼稚園®」に代表される学習雑誌の付録にはたびたび登場するのだが,本格的な光学機器風のおもちゃとの組み合わせは珍しいので,今回取上げる次第である.アニメ「ドラゴンボール」は長い間人気を保っているが,この話に登場する「スカウター」は,作者によるオリジナルの命名とのことである.片目の前に平板の光学部材を配置し,対戦相手の力などが視野に重なって表示されるAR(人工現実感)の機器である.この玩具菓子「ドラゴンボール スカウター」(商品名)では,赤フィルターを通してパッケージや付録のカードを見ると,直接見たのでは分からない文字や図形が見える仕掛けになっている.雑誌や絵本で見るのとは月な魅力があり,大人でも,この玩具菓子を愛好する人が居る程の人気の高い商品である.赤フィルターと緑フィルターの2種類商品が売られている.
続いて,フィルターを被せることで暗号化された情報を解読する絵本を解説する.執筆にあたり,資料を整理して改めて驚かされたことがある.単純な色フィルターやモアレ格子を用いたものは除き,高度な技術を用いた絵本をTable 1にリストアップしたところ,実に13点にもなってしまった.私はほとんど入手しているのだが,こんなに数が多いことにこれまで気が付かなかった.絵本に記号A〜Mを付けて表す.
著者:桑山哲郎

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