駅で財布落としても電車に乗れる?着駅精算とは?

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駅で財布落としても電車に乗れる?駅員にお金を借りることはできる?着駅精算とは?

目的の駅に到着して乗越料金を払おうとしたらお財布をなくしたことに気がついた!
電車に乗らないといけないのに改札でお金がないことに気がついた!
ICカード乗車券をポケットに入れておいたら電車の中でお財布ごとスられた!

こんな駅でのお金のトラブルは、いつ誰の身に起こるかわかりません。

お金さえあれば対処は可能ですが、お金を用意する手段が全くない場合にはどういった手段が取れるのでしょうか? 例えば駅でお金を借りることはできるのでしょうか?


お金がなくて切符が買えないときの手段

「切符を買おうとしたら現金がほとんどなかった」「SuicaやPASMOを忘れてしまった」などといった場合、通常は家にお金を取りに帰るなどの方法を思いつきますが、すぐに電車に乗らないと飛行機に乗り遅れる!とか、受験に間に合わない!といった切羽詰まった状況もあり得るでしょう。

また出先でこれから帰宅しようとする場合だと、そもそも切符を買わなければお金を家に取りに帰ることもできないので、まさに八方塞がりです。

乗車券がないと電車には乗れない

まず大前提として、乗車券なしに電車に乗ることはできません。お金がない人(運賃を払えない人)は電車に乗ることができないのです。

鉄道営業法第29条には、「駅員の許諾なく乗車券を持たずに乗車した場合には50円以下の罰金または科料が課される」と定められています(罰金が安いのはこの法律が明治33年に施行されたものだからです)。

そのため「今回だけ、特別に切符なしで乗せて」ということはできませんし、どんな事情があるにせよ、電車を利用するのであればその運賃は全額支払う必要があり、強引に乗ろうとすれば警察沙汰になる可能性があります。

家族や友人にお金を借りたり持ってきてもらったりすることもできない場合、取り得る方法には次のようなものが挙げられるでしょう。

・着駅精算する
・Suicaなどのデポジットを払い戻してもらってお金を作る
・キャッシュカードでお金を下ろす
・クレジットカードで切符を購入する
・クレジットカードでキャッシングする
・消費者金融で借りる
・電車をあきらめタクシーで移動する

ですが代金が足らない状況なのか、それとも所持金が全くゼロなのかでも状況は違ってきます。

着駅精算とは?

お金が不足していて目的地までの切符が買えないなどの場合には、「着駅精算」を利用できることがあります。

着駅精算とはJRなどの交通機関において、利用者がどうしても代金を用意できないときなどに支払いを後日にしてもらえるというものです。

着駅精算が利用できるのは文字通り「着いた駅」なので、つまりは少なくとも初乗り運賃が支払えるだけのお金を持っていることが条件となります。

着駅精算のやり方

着駅精算の流れは以下の通りです。

1.駅員さんに着駅精算できないかを相談する
2.着駅精算が認められたら「支払猶予願書」に必要事項を記入する
3.後日、駅で所定の料金を支払う

「支払猶予願書」は誓約書のようなもので、後から支払うという約束をすることで駅から出られるようになるわけですね。

ちなみに着駅精算を希望していてもしていなくても、駅で切符やSuicaなどをなくしたことに気がついたら、まずは駅員さんに相談することが先決です。

なお、着駅精算はいかなる場合でも認められる制度というわけではありません。どんな人でも着駅精算で改札を通してしまったら不正利用し放題といった事態になりかねないからです。

着駅精算は本当に困っている人に対する救済措置なので、誓約書さえ書けばいつでも精算を後日にしてくれるわけではないことを頭に入れたうえで相談するようにしましょう。

着駅精算は新幹線でも使えるの?

新幹線のように運賃が高額になる場合でも、着駅精算の相談をすることは可能です。

ただし、新幹線の場合はまず切符をなくさないようにした方が得策です。

例えば8,000円分の乗車券を新幹線に乗った後に紛失したとします。

本当に乗車券を買っていたとしても、駅員さんの裁量で「紛失したならこのまま改札を通って結構です」とはならずに、乗車料金の8,000円は支払うことになるんです。

後払いでOKとなることはあっても支払いを免除してもらえることはないため、二重払いになってしまいます。

領収書などがあれば二重払いを回避できることもありますが、切符は持っている人が誰でも使うことができるため、自分で購入して自分で乗車したことの証明が難しいのです。

結果、不正乗車を疑われて3倍の請求(=通常運賃+その2倍の罰金)がかからないだけでもマシ、となってしまうことも十分に考えられます。

<参考>旅客営業規則 第264条
乗車券の無札及び不正使用の旅客に対する旅客運賃・増運賃の収受

JR東日本

切符をきちんと購入したのに乗車中に支払えない状況になってしまったのであれば、まずは困っていることを駅員さんに相談するべきですが、高額なものはなくさないというのが鉄則ですね。

Suicaなどのデポジットの払い戻しを受ける

Suica、PASMO、ICOCA、Manacaなど交通系ICカードを利用するつもりだったけれど、残高不足で、さらにはチャージする現金もないというケースに利用できる方法です。

もし不足分が500円以下であれば、Suica等を解約し、カード内の残高とデポジットを払い戻してもらってお金を捻出する技が使えます。

デポジットとは「一時的な預り金」「保証金」を意味する言葉です。Suica、PASMOなど交通系ICカードではカードの使い捨てや未払いトラブルを防ぐ観点から初回の購入時に500円を支払っているはずで、これがデポジットにあたります。

そのため、Suicaなどを解約すれば、その預り金=500円を返金してもらえるというわけです。

解約した交通系ICカードは当然返却することになりますので、必要であればまた改めて購入する形になります。

Suicaのデポジットの受取方法

Suicaの解約はJR東日本の各駅のみどりの窓口、またはJR東日本の新幹線停車駅のみどりの窓口などで行え、デポジットの払い戻しを受けることができます。

※Suica定期券、My Suica(記名式)でデポジットを受け取るには、免許証などの公的な本人確認書類が必要になります。

払戻金額は、【チャージ残高から手数料として220円を差し引き、それにデポジット(500円)を加えた額】になりますが、もしチャージ残高が220円未満であれば残高以上の手数料は取られず、結果500円のみが返金されることになります。返金額が500円からマイナスされることはありません。

チャージ残高が300円の場合:(300円-220円)+500円⇒580円の返金
チャージ残高が100円の場合:(100円-100円)+500円⇒500円の返金
チャージ残高が0円の場合:(0円-0円)+500円⇒500円の返金

ですのでチャージ残高はできるだけ使い切ったほうがお得ということになりますね。

解約に伴うデポジットの受け取りはPASMO、ICOCA、Manaca、PiTaPa、nimocaなどでも同様に行えますので、発行している各社の窓口まで申し出てください。

なお、手続きできるのはSuicaなど各ICカードの対象エリア内に限ります。また一部の駅やバス窓口では払い戻しができません。一体型PASMOなど、デポジットの払い戻しがないものもありますので、詳しくは係員にお確かめください。

キャッシュカードで出金する

お金やSuicaなどはないけれどキャッシュカードならある!という場合には、駅の中もしくは周辺でお金を下ろせるATMを探しましょう。

ATMは必ずしも同じ銀行のものである必要はなく、大抵はゆうちょ銀行を含む提携銀行のATMや合同ATM、コンビニATMなども利用可能です。

平日・時間内の引出しでもATM手数料がかかるものもありますので、普段からどこのATMならATM手数料が不要になるのかチェックしておくと良いですね。

なお、数はかなり少ないですが、駅の改札内に設置されているATMもあります。こちらは通常は入場券等を買わないと入店できませんが、駅によってはそのまま入店できるケースもあるので、駅員さんに相談してみてください。

交通系以外のキャッシュレス決済はクレジットカードのみ対応

JRならみどりの窓口や券売機で切符を買う際にクレジットカードで支払うことが可能です。

ただし全ての券売機がクレジットカードに対応しているわけではありませんし、PayPayや楽天ペイ、d払い、auPAYなどのQRコード決済では購入することができません。

また私鉄については比較的近距離の切符販売が多いことから、定期券以外はクレジットカード払いに対応していないところがほとんどです。

関西の私鉄(阪神電車・阪急電鉄・近畿日本鉄道・大阪メトロ・神戸市営地下鉄・南海電鉄)では大阪万博をきっかけに、クレジットカードやスマホのタッチ決済による乗車サービスの導入が決定していますが、他のエリアでは現状未定となっているので、これからの対応が待たれるところです。

クレジットカードでキャッシングする

クレジットカードが手元にある場合のもうひとつの対応策ですが、もしもそのクレジットカードにキャッシング枠が付帯されているのであれば、キャッシング枠を使ってATMからお金を借りることが可能です。

キャッシングに抵抗がある方も少なくないかもしれませんが、利息は借り入れた日数分に対して発生するので、すぐに返すことで最小限に抑えることができます。

仮に7月1日に1万円をキャッシングしたとします。ショッピング利用分と同時に自動引落で翌月一括返済するのであれば、利息は(引落日毎月10日=借入日数41日間、金利15.0%の場合)

10,000円 × 15.0% × 41日 ÷ 365日 ≒ 169円

となり、8月10日に借りた1万円と利息分の169円が引き落とされることになります。

169円であれば提携ATMからキャッシュカードでお金を下ろすのとほとんど変わらないと言えるのではないでしょうか。

消費者金融から借りる

「現金も交通系ICカードもキャッシュカードもクレジットカードもない。でも運転免許証またはマイナンバーカードならある」のであれば、消費者金融に申し込んでお金を借りるという方法も考えられます。

アコムプロミスアイフルなどの大手ならネットで申し込んで審査~契約~借り入れまでにだいたい30分程度、さらに最近は職場への電話による在籍確認も行われていることは少なくなっていて、スピーディーに借りられます。

⇒在籍確認なしのカードローンはある?職場への電話連絡なしのキャッシング一覧

仕事をお持ちでない方やすでに断られたことのある方だと厳しいですが、そうでない方の少額融資希望なら審査に通る可能性は大きいでしょう。

借入方法は2通り

大手消費者金融の場合、ネット(スマホ、パソコン)か自動契約機での申し込みが主流ですが、最も早く契約できるのは、

ネット申し込み⇒審査時間を利用して自動契約機に移動⇒契約機で契約・カード発行⇒ATMで借り入れ

というパターンでしょうか。

ATMキャッシングではなく振込融資であれば自動契約機に行かなくても契約できるのですが、この場合は借りたお金を自分の口座から引き出すためのキャッシュカードを手元に持っている必要があります。

どちらがより自分の状況に合うのかを考えて手続きを取りましょう。

大手消費者金融なら無利息期間がある

大手消費者金融なら初めて利用する方に対して30日程度の無利息期間が設けられていますし、そうでない業者でも数日程度で全額返済してしまえば、利息はほとんど発生しません。

⇒一時的にお金を借りたい方!無利息期間(金利0円)サービスありカードローン一覧

消費者金融名 上限金利(実質年率) 無利息期間
プロミス 17.8% 初回お借入の翌日から最大30日間
アコム 18.0% 契約日の翌日から最大30日間
アイフル 18.0% 契約日の翌日から最大30日間
レイク 18.0% 契約日の翌日から最大60日間・30日間・5万円まで最大180日間より選択可
SMBCモビット 18.0% なし

※各社の無利息期間ははじめての方が対象
 

街金・中小消費者金融だと審査は柔軟になりますが、金利は(10万円未満の契約の場合)20.0%と少し高くなることが多いですし、審査に時間がかかる、借り入れや返済に手間がかかるなどのデメリットがありますので、利用は慎重になったほうが良いでしょう。

電車をあきらめタクシーで移動する

電車で移動するのに比べて高くついてしまいますが、帰宅する場合などのように到着後に確実にお金を払える状況なら、タクシーを利用する方法があります。

タクシーであればはじめから到着後に代金を支払うシステムですので成り立つ方法ですが、この場合にも必ず乗車前に運転手さんに了解を得てからにしてください。

切符をなくした場合にはどうなる?

切符を買って乗車したものの、降りるときになって切符がないことに気づいた場合はどうすれば良いのでしょうか。

そのままでは改札から出られませんので、まずは駅員さんに正直に事情を話しましょう。

その後の対応は駅員さんの判断次第ということになります。

基本的には切符の再購入

基本的には切符を再購入することになります。不注意で切符を紛失した場合も盗難に遭った場合も同様の扱いです。

駅で紛失再発行用として前回購入した分と同じ切符を再購入することになりますが、往復切符や「ジパング倶楽部」「レール&レンタカーきっぷ」などで割引購入していたケースでも、無割引で購入しなければなりません。

万一キセル乗車、つまり「もともと乗車券を買わずに乗ったのでは?」と判断されてしまうと、3倍の運賃(=通常運賃+その2倍の罰金)を請求される恐れがありますので注意してください。

切符が見つかったら返金してもらえる

なお、切符を買い直した場合には、下車駅にて「再収受証明」を受けたうえで、その切符を持ち帰るようにしましょう。

「再収受証明」があれば、後でなくしたはずの切符が見つかったときに払い戻してもらえます。

払い戻しには見つかった切符と「再収受証明」のある切符、手数料として220円(指定券は340円)が必要です。

払い戻しが可能な期間は切符を買い直した日から1年間です。

<参考>旅客営業規則 第269条
再収受した旅客運賃・料金の払いもどし

JR東日本

切符を再購入しなくても見逃してもらえる場合も?

あくまでも駅員さんの判断になりますが、やむを得ない事情があったと認められたときなど、切符を再購入しなくても良いと見逃してもらえることもあります。

その際には身分証明書を提示できて、どこから乗ってきたのかを説明できることが必須条件になると考えられますし、料金はいくらだったのか、どの列車の何号車に乗っていたのかなどの情報があれば、さらに有利になるかもしれません。

ただし「稀にそういうこともある」という範囲の話ですので、あまり期待しないようにしましょう。

なくした切符が団体乗車券、貸切乗車券の場合

なくした切符が団体乗車券、もしくは貸切乗車券で、駅員がその事実を認定できた場合には、新たに料金の支払いなしで切符を再交付してもらうことが可能です。

<参考>旅客営業規則 第270条
団体乗車券又は貸切乗車券紛失の場合の取扱方

JR東日本

乗越料金が払えない場合は?

乗り越しをしたときには降りる駅で差額を精算することになりますが、そのお金が足らなくて支払えないときにはどうすれば良いのでしょうか。

Suica等で支払う

乗り越した場合の精算は、Suica、PASMO、ICOCA、Manacaなどといった交通系ICカードでも(各カードのエリア内への乗り越しであれば)可能で、現金と併用して支払うこともできます。

現金もSuica等のチャージ分も足らず、デポジットの返金でまかないたいと思った場合にはみどりの窓口で手続きすることになりますが、そもそもみどりの窓口は改札外にあることが多いため、困ってしまうことになります。

この場合、途中下車が可能な切符をお持ちであれば途中下車の扱いで改札の外に出ることが可能です。

お持ちの切符が途中下車できないものなら駅員さんに相談してみてください。特別下車の扱いで改札外に出られることもあります。

乗越料金はクレジットカードで払える?

JRでも私鉄でも、乗越精算についてはクレジットカード払いには対応していません。

ただしモバイルSuicaなら登録したクレジットカードでチャージできますし、カード型SuicaならJR東日本のクレジットカード「ビューカード」でチャージすることができます。

駅によっては改札内にATM(VIEW ALTTE)があり、こちらでビューカード決済によるSuicaへのチャージが可能です。ビューカードについては設定によりオートチャージも可能なのでとても便利です。

この他、モバイルPASMO、モバイルICOCA for Android、Apple PayのICOCAなども、クレジットカードでのチャージが可能で、それにより乗越料金を支払うことができます。

間違えて乗り越した場合

うっかり寝てしまったなど、間違えて乗り越してしまった場合には、その旨を駅員さんに申し出てください。違う電車に誤乗したケースも同じです。

通常は料金を支払うことなく、本来の目的の駅まで行くことを認めてもらえます。

無断で乗り換えることは絶対にやめてください。そのままだとキセル(無賃乗車)になり、悪質だと認められた場合には刑事罰を受けることがあります。

<参考>旅客営業規則 第264条
乗車券の無札及び不正使用の旅客に対する旅客運賃・増運賃の収受

JR東日本

そもそも駅でお金を借りることはできないの?

鉄道会社からお金を借りられないのか、といったことであれば「非常に難しい」と言わざるをえません。

「駅でお金を借りられた」という話を聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれませんが、それはあくまでも駅員さん個人の判断、厚意で貸してくれた、稀なケースでしょう。

ですので、同じ駅でも駅員さんによって対応は異なるでしょうし、もっと言えば同じ駅員さんでもその都度応対が違ってくる可能性があります。

切符が買えないない人に対して鉄道会社でどうサポートしなければならないなどの決まりはありませんし、そもそも「お金がない」と訴えた方全員にお金を貸していたのでは、鉄道会社としても対処しきれないでしょう。

着駅精算にも限度がある

着駅精算はある意味、駅でお金を借りることと同じですが、あくまでも乗車区間の運賃を後日精算できるというだけです。

ですので、「切符が買えない、困った」といった話ならまだしも、「駅を出た後に乗るバス代を貸して」は絶対に通りません。

そもそも駅員さんが個人的に貸す義理もないので、駅という公共交通機関で着駅精算以外のお金を借りることは難しいと考えましょう。

冷たいように感じるかもしれませんが、例えばJR東日本エリアで最も乗車人数が多い新宿駅では1日に約79万人の人が電車に乗ります。

そんな公共交通機関で個人の事情を全て配慮していたら、電車を動かすことはできません。

駅員さんに相談すること自体は良いのですが、「こっちは客なんだから助けるのは当たり前だ」などと横柄な態度を取ることだけは控えてくださいね。

交番ならお金を借りられる可能性も

遠方から旅行に来ていて、かばんごと盗難に遭ってしまったなどといった場合は、電車に乗って移動するよりもまずは警察に行くべきでしょう。

それとは別に「電車に乗る前にお財布がないことに気がついて家に帰れない。タクシー代もないし友達や家族も頼れないよ……」というときにも、交番に相談してみるのは良い方法だと言えます。

警察には「公衆接遇弁償費」という制度があり、お財布を落としてしまって帰宅するお金もないといったような切羽詰まった状況においてお金を借りることができるからです。

⇒警察・交番からお金を貸してもらえる?公衆接遇弁償費って?

借りられる金額は1,000円程度のうえ、公衆接遇弁償費の扱いは地域によって異なるので、必ず借りられるとは限りませんが、1,000円でもあったら助かるはずです。

ただし、公衆接遇弁償費も着駅精算と同じく、自分でなんとかできないときの最終手段になります。

⇒お金借りられない方の最終手段!即日でお金を作る金策方法一覧

お財布はなくしたけど親に相談すればお金を持ってきてくれるなど、どうにかなる状況のときに公衆接遇弁償費を利用することはできません。

公衆接遇弁償費が利用できるところ

公衆接遇弁償費は駅付近でも借りられる可能性があります。公衆接遇弁償費の相談は警察署だけでなく以下の場所でもできるんです。

●公衆接遇弁償費を相談できる施設など
・交番
・地区交番
・駐在所
・警察署
・企画課
・運転免許試験場
・鉄道警察隊
・地域安全センター
・鉄道警察隊分駐所及び連絡所
・警ら用無線自動車

※ただし上限は1,000円

駅付近なら鉄道警察隊、分駐所、連絡所といった場所でも相談可能ですし、パトカーを見かけたら呼び止めて直接相談することもできます。

本当に困っているときには着駅精算と公衆接遇弁償費の両方を利用することで帰宅できるかもしれません。

駅でお金がないときにやってはいけないこと

お財布をなくした経験がある人はわかると思いますが、あれって本当に焦りますよね……。

筆者も電車の中でIC乗車券付きのクレジットカードを紛失したことがあって、とても困ったことがあります。

すごく焦った状態で駅員さんに事情を話すと、「運賃の精算は後で大丈夫なので、まずはクレジットカードの不正利用を防ぐために、すぐにカード会社に連絡してください」と言われました。

そのときは、駅員さんが先にやるべきことを教えてくれたことで落ち着くことができましたが、焦って冷静さを失ったままではトラブルが大きくなってしまうこともあります。

駅でお金がないことに気づいても焦らずに、何があったのかを落ち着いて説明するようにしましょう。

そして、困っていてもやってはいけない事柄をぜひ覚えておいてください。きっと役にたちますよ!

NG行動1:切符を買わないで乗る

無人駅などでは切符を買わなくても電車に乗ることができてしまいます。

しかし、乗車券を持たずに電車に乗るのは違法です。

「バレないだろう」という精神で故意に切符を買わないのはもちろんダメですが、電車に乗る前にお財布がないことに気がついたのにそのまま乗ってしまうのも良くありません。

電車代を支払う意思がないのに電車に乗ったと思われてしまい、警察沙汰になってしまうかもしれませんよ。

NG行動2:改札を無理やり通る

自分では「切符をなくしたから駅前のコンビニでお金を下ろして支払いをする」といった真っ当な理由があったとしても、お金を払っていないのに何を言わずに無理やり改札を出ようとする行為は不正乗車になってしまうことがあります。

実際、不正乗車をする人の中には「後から払うつもりだった」と苦しい言い訳をする人が少なくないので、乗車賃が払えなくなってしまったときは自己判断をせずに、まずは必ず駅員さんに相談をしてください。

無理やり駅の改札を通るとどうなる?

電車やバスなどの公共交通手段では、日常的に不正乗車が行われています。

中には本当はお金も切符もあるのに電車の中で切符をなくしたことにしたり、乗車駅と下車駅が遠い場合に下車駅近くの途中駅で切符を買い直して安い運賃で改札を通ろうとする不正乗車のパターンもあります。

電車を利用するのであれば乗車区間の運賃を支払うのは当然のことなので、本当に切符をなくしたとしても、まずは不正乗車を疑われても仕方のないことです。

しかし、ここで疑われたからといって腹を立てて強引に改札を出ようとするのは絶対にやめておきましょう。

本当にトラブルにあってお財布をなくしたのに、不正乗車の嫌疑が強まれば警察沙汰になってしまう危険性もあります。

それに鉄道営業法では、鉄道事業者は不正乗車をした人に対して、割り増し運賃を請求できることが認められています。

<参考>鉄道営業法 第18条
第十八条:旅客ハ鉄道係員ノ請求アリタルトキハ何時ニテモ乗車券ヲ呈示シ検査ヲ受クヘシ
2.有効ノ乗車券ヲ所持セス又ハ乗車券ノ検査ヲ拒ミ又ハ取集ノ際之ヲ渡ササル者ハ鉄道運輸規程ノ定ムル所ニ依リ割増賃金ヲ支払フヘシ

e-Gov鉄道営業法より引用

ただお財布をなくしただけで悪いことはしていないのに、疑いが強まるのは誰にとっても良いことではありません。

お財布をなくしたり盗られたりしてしまうと気持ちが焦ってしまうものですが、駅できちんとした手続きを踏んで電車代の精算を後日にしてもらえるようにしましょう。

NG行動3:着駅精算を強引に求める

ネットでは「着駅精算は義務」という声もあれば「着駅精算を義務とするのは過大解釈」というように意見が分かれています。

いずれにしても「義務だからさっさと手続きして!」という態度で駅員さんに接するのはマナーとして良くありませんよね。

乗車途中でトラブルにあって切符やお財布をなくしたのは災難ですが、そのトラブルに駅員さんは関係ないですし、自分の管理ミスでもあるわけですから、横柄な態度をとるのは大人気ないでしょう。

逆に態度の悪い駅員さんもいなくはありませんし、最初から不正乗車を疑われると腹が立つものですが、それでもなるべく穏便に駅から出られるように大人の態度を心がけてください。

着駅精算を利用して駅でお金を借りたら必ず返済しよう!

着駅精算にしても公衆接遇弁償費にしても、あくまでも困っているときにお金を借りる方法です。

制度のおかげでピンチを脱出できるわけですから、落ち着いたら必ず返済をしましょう。

たとえ着駅精算で利用した金額が数百円だったとしても、借金を踏み倒してしまったら不正乗車と同じことになってしまいますよ。

また、困ったときの救済措置は信頼のもとに成立しているものなので、踏み倒す人が増えてしまうと制度自体がなくなってしまうことも考えられます。

公衆接遇弁償費のほうは返済を行わない人も多いことから、この制度自体を廃止にしようという声が実際に上がっています。

公衆接遇弁償費は警察の取り扱いで税金から捻出されている費用であるため、着駅精算とは事情が違うかもしれませんが、返済しない人が多いために廃止を求められてしまうのは残念な話です。

私たち利用者の窮地を救ってくれる制度を存続させるためにも、借りたお金は必ず返済しましょう。


   

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